三面体反射鏡は、コーナー反射鏡または三角反射鏡とも呼ばれ、アンテナやレーダーシステムによく用いられる受動的なターゲットデバイスです。3つの平面反射鏡が閉じた三角形の構造を形成しています。電磁波が三面体反射鏡に当たると、入射方向に沿って反射され、入射波と方向は等しく位相が逆の反射波が形成されます。
三面体コーナーリフレクタの詳細な紹介は次のとおりです。
構造と原理:
三面体コーナーリフレクタは、共通の交点を中心とする3つの平面反射板で構成され、正三角形を形成します。各平面反射板は平面鏡であり、反射の法則に従って入射波を反射します。入射波が三面体コーナーリフレクタに当たると、各平面反射板で反射され、最終的に反射波を形成します。三面体リフレクタの形状により、反射波は入射波と同じ方向(ただし、入射波と反対方向)に反射されます。
機能と用途:
1. 反射特性:三面体コーナーリフレクタは、特定の周波数において高い反射特性を有します。入射波を高い反射率で反射し、明瞭な反射信号を形成します。構造の対称性により、三面体リフレクタからの反射波の方向は入射波の方向と一致し、位相は逆になります。
2. 強力な反射信号:反射波の位相は逆位相であるため、三面体反射鏡が入射波の方向と反対方向にある場合、反射信号は非常に強くなります。そのため、三面体コーナー反射鏡は、レーダーシステムにおいて、ターゲットのエコー信号を増幅する重要な用途となっています。
3. 指向性:三面体コーナーリフレクタの反射特性は指向性があり、特定の入射角でのみ強い反射信号が生成されます。そのため、指向性アンテナやレーダーシステムにおいて、目標の位置特定や測定に非常に役立ちます。
4. シンプルで経済的:三面体コーナーリフレクタの構造は比較的シンプルで、製造と設置が容易です。通常はアルミニウムや銅などの金属材料で作られており、コストが低くなります。
5. 応用分野:三面体コーナーリフレクタは、レーダーシステム、無線通信、航空航法、測定・測位などの分野で広く利用されています。目標識別、測距、方向探知、校正用アンテナなどに使用できます。
以下、この製品について詳しく紹介します。
アンテナの指向性を高めるには、反射板を使用するのが直感的な解決策です。例えば、線状アンテナ(例えば半波長ダイポールアンテナ)の場合、その背後に導電性シートを配置することで、放射を前方に向けることができます。さらに指向性を高めるには、図1に示すようにコーナーリフレクタを使用します。このとき、プレート間の角度は90度になります。

図 1. コーナーリフレクタの形状。
このアンテナの放射パターンは、イメージ理論を用いて理解し、アレイ理論で計算することで理解できます。解析を容易にするため、反射板は無限大であると仮定します。下の図2は、反射板の前方領域に有効な等価音源分布を示しています。

図 2. 自由空間における等価音源。
点線の円は、実際のアンテナと同位相のアンテナを示します。x で囲まれたアンテナは、実際のアンテナに対して 180 度位相がずれています。
元のアンテナが( )で示される全方向性パターンを持っていると仮定します。すると、放射パターン(R図2の「等価放射器セット」の()は次のように表すことができます。


上記は、図 2 とアレイ理論から直接導かれます (k は波数です)。結果として得られるパターンは、元の垂直偏波アンテナと同じ偏波を持ちます。指向性は 9 ~ 12 dB 増加します。上記の式は、プレートの前の領域に放射されるフィールドを示します。プレートは無限であると仮定したため、プレートの後ろのフィールドはゼロです。
指向性は、dが半波長のときに最も高くなります。図1の放射素子が( )で示されるパターンを持つ短いダイポールであると仮定すると、この場合の電界は図3のようになります。


図 3. 正規化された放射パターンの極と方位のパターン。
アンテナの放射パターン、インピーダンス、利得は距離によって影響を受ける。d図1の反射器の間隔が半波長の場合、入力インピーダンスは反射器によって増加しますが、アンテナを反射器に近づけることで減少させることができます。L図1の反射板の長さは通常2*dです。しかし、アンテナからy軸に沿って進む光線を追跡する場合、長さが少なくとも( )であれば反射されます。反射板の高さは放射素子よりも高くする必要がありますが、直線アンテナはz軸方向にはあまり放射しないため、このパラメータはそれほど重要ではありません。
三面体コーナーリフレクターシリーズ商品紹介:

投稿日時: 2024年1月12日